「Jejak-旅 Tabi Exchange」は、アジアのアーティスト同士の密な交流の場となることを目的としたプラットフォームで、複数都市を巡回するプロジェクトです。 「Jejak(ジェジャック)」は、マレーシア語で「歩み」、インドネシア語で「足跡」を意味する言葉で、実際にアジア各地へ移動し、出会い、対話し、鑑賞し、踊り、食することなどを通じて、それぞれの地域のパフォーミングアーツの軌跡を身体的に捉えていきます。第1フェーズとして2018年にジョグジャカルタとクアラルンプールにて開催し、2020年は第2フェーズとしてフィリピンのロハスシティと沖縄の那覇のエクスチェンジを開催します。 それぞれの地域の同時代舞台芸術を牽引する現地パートナーとともに、国際的なコンテクストと、地域性の色濃い現地シーンの出会いを創出してきました。
2020年1月のロハスシティでの開催を経て、那覇での現地開催を予定していましたが、新型コロナウィルスの蔓延により2020年度はオンラインにて開催することとなります。
ロハスシティと那覇で開催される第2フェーズは、群島アジアにある都市であることと、アメリカや日本の占領、植民地化を経験している地域で生まれるパフォーミングアーツに焦点を当てることをテーマとしました。 アジアの諸都市と同じように日本の侵略を受けてきた歴史と、その歴史的な経緯が色濃く反映されている文化や芸術の在り方を持つ「琉球王国」としての沖縄を、「アジア」というフレーミングを通じた視点を獲得することで、日本の一つの都道府県としての「沖縄」からは見えていなかった歴史的・文化的側面が、改めて発見されることを目指しています。
ロハスシティでは、フィリピンの植民地の歴史を振り返り、現代の闘争と社会活動を、パフォーマンスや映像などの異なるいくつかの表現様式から考察を行いました。このロハスシティでの作品体験や議論を改めて振り返りながら、来年の那覇開催に繋げていくため、今回のオンライン開催ではプレゼンテーション、パネルディスカッションやフィルムスクリーニングを行います。みなさまオンライン配信とディスカッションの場にお立ち合いいただきますようお願いいたします。
那覇市は、東京から約1,600km、東シナ海に浮かぶ沖縄島の南部・西岸の港、人口30万人余りの沖縄県の県庁所在地です。近代以前は、琉球王国の首都として日本・中国などの東アジア、また東南アジアの広範な地域との交易を通して発展しました。そのため現在まで、沖縄の気候・風土を背景に、日本本土とは異なる独自の伝統、文化、言葉が培われています。19世紀後半の明治維新において王国は廃止、沖縄県として日本に帰属。1945年、第二次世界大戦において那覇を含む沖縄島中南部は戦場となりました(沖縄戦)。戦後は27年間米軍による統治を経て、1972年に再び日本に復帰しました(沖縄返還)。
那覇を中心とする都市圏人口は現在80万人以上で沖縄県民の半数以上が住んでいます。また那覇を中心に円を描くと、1,500km圏内にソウル、香港、マニラ、1,000km圏内には、福岡、上海、台湾全域が含まれる、東部アジアの中心に位置する都市です。
●各プログラムは、ドリフターズインターナショナル公式YouTubeチャンネルからご覧いただけます。(ライブ配信および『9人の迷える沖縄人~ 50 years since then ~』『カオカオクラブ.mp4』を除く。)
ドリフターズインターナショナル公式YouTubeチャンネル
Youtube
『9人の迷える沖縄人~ 50 years since then ~』視聴チケット購入はこちら
アトリエ銘苅ベース
『カオカオクラブ.mp4』はこちら
カオカオクラブ.mp4
●以下のライブ配信プログラムはzoomのwebinar機能を利用した配信です。各プログラム欄の「視聴登録」ボタンからご登録をお願いいたします。
●双方向Q&Aでは質問を募集しております。こちらのフォームからご記入ください。
12/4 双方向Q&A-2 「帝国、その後?ー東南アジアと沖縄で共有されるべきこと」 20:00-21:30 (GMT+9) ライブ配信(英語・日本語/英語・日本語通訳付)
12/5 双方向Q&A-6 パネルディスカッション 18:00-19:30 (GMT+9) ライブ配信(英語/日本語通訳付)
12/6 双方向Q&A-8 ‘Performing Resilience’ 18:00-19:30 (GMT+9) ライブ配信(英語/日本語通訳付)
12/7 双方向Q&A-5 ‘Criss-crossing the Terrain: From Okinawa to Chiang Mai and Back’19:30-21:00 (GMT+9) ライブ配信(英語/日本語通訳付)
●本プログラムは、『9人の迷える沖縄人』の視聴を除いて、すべて無料でご参加いただけます。
19:00 (GMT+9) 配信開始
登壇者 : ヘリー・ミナルティ、中村茜、野村政之
言語:英語・日本語/英語・日本語通訳付
配信時間:約30分
本オンライン開催にあたっての、キュレーターのヘリー・ミナルティ、中村茜、野村政之によるウェルカムトークです。「Jejak-旅 Tabi Exchange」のミッションや2018年から現在までの活動内容と、オンライン開催の経緯、本イベントのプログラムなどをスライドとともにご紹介します。 ぜひ、各プログラムのご視聴前にご鑑賞ください。
※配信後は、12/7(月)24:00までYouTubeチャンネルにて常時ご覧いただけます。
言語:日本語上演/英語字幕付
配信時間:約90分
2020年9月6日(日)アトリエ銘苅ベースにて行われた無観客公演の収録映像をオンライン配信。
1972年の沖縄本土復帰当時、沖縄に住む人たちが何を考え、どう捉えていたのか、本土復帰が沖縄に何をもたらしたのか、多様で複雑な立場や心情を、戦後70年を迎えた沖縄の劇作家、演出家、出演者により浮き彫りにします。(アトリエ銘苅ベース配信HPより)
※12/3(木)19:00〜12/4(金)22:00の期間限定でYouTubeチャンネルにて無料配信致します。その他の期間はアトリエ銘苅ベースのオンライン配信ページにアクセスし、鑑賞チケットをご購入ください。
※双方向Q&A-2に視聴登録いただいた方には、12/1(火)〜12/3(木)限定無料配信の視聴URLをご案内します。
20:00 (GMT+9) 配信開始
言語:日本語・タイ語上演/英語字幕付
配信時間:約20分(予定)
視聴ページ:岡崎藝術座公式YouTubeチャンネル
沖縄系ペルー人と北海道系日本人にルーツを持つ劇作家・演出家の神里雄大と、マレーシアの政治史を長きにわたり調査している演出家・研究者・キュレーターのマーク・テ。
異なる手法でリサーチを行い作品創作を続ける2人が、2019年12月から2020年2月にかけて、《南方から「歴史」を読み換えるリサーチコラボレーション》として、琉球列島(奄美大島、徳之島、沖縄本島、宮古島など)、そしてタイ北部のチェンマイ県・プレー県でリサーチを実施。
2018年7月にインドネシア・ジョグジャカルタにて開催された「Jejak-旅 Tabi Exchange」でのプレゼンテーションをきっかけに、全く異なる手法でリサーチを行う神里とマークによるリサーチコラボレーションが発足。
2019年度は、国境の「端っこ」を中心に置き換えて考察し、中央と周辺、支配と被支配、というテーマでリサーチを実施。
2020年7月にフェスティバル・テアターフォルメン(ドイツ)で初演を予定していた『カオカオクラブ』のオンライン開催への変更および劇場公演の発表延期に伴い、2020年はオンラインで新作を発表。神里雄大初のオンライン作品として、音声作品『カオカオクラブ.mp3』、テキスト作品『カオカオクラブ.pdf』、映像作品『カオカオクラブ.mp4』を発表。
詳細はカオカオクラブ・オンライン特設サイトをご覧ください。
20:00 (GMT+9) 配信開始
言語:英語/日本語字幕付 (1)
配信時間:約35分(予定)
リサ・イトウがキュレーションを担当したこの映像配信では、この数ヶ月のコロナ禍におけるフィリピンの人々の様子、闘争、そして抵抗する姿を撮影した映像を配信。新型コロナウイルスの蔓延によって、従来からの人々に対する政治的暴力が更に複雑さを増した。
4本の短編映像が制作され 、Concerned Artists of the Philippines (CAP) とRespond and Break the Silence Against the Killings (RESBAK) によって2020年4〜10月に公開された。
※配信後は、12/7(月)24:00までYouTubeチャンネルにて常時ご覧いただけます。
※是非、本プログラムに関連する双方向Q&A-6 ‘Emancipatory Movements: A Regroup of Solidarities‘も併せてご覧ください。
20:00 (GMT+9) 配信開始
登壇者:マーク・テ、神里雄大
言語:英語・日本語/日本語通訳付
配信時間:約60分
このプレゼンテーションでは、神里雄大(東京)とマーク・テ(クアラルンプール)という二人の演劇作家が会話を紡ぎます。二人は2018年にジョグジャカルタで開催された第一回目の「Jejak-旅Tabi Exchange」でのプレゼンテーションを経て、日本とタイでそれぞれ並行してリサーチを実施しました。ヘリー・ミナルティ(ジョグジャカルタ)をモデレーターに迎え、自らの軌跡を辿り、それぞれの興味、意図、そして演劇をつくることが、二人のアーティストにとって何を意味するのかを振り返ります。
※是非、本プログラムに対する12/7の双方向Q&A-5 ‘Criss-crossing the Terrain: From Okinawa to Chiang Mai and Back’ も合わせてご覧ください。
※配信後は12/7(月)24:00までYouTubeチャンネルにて常時ご覧いただけます。
20:00 (GMT+9) 配信開始
映像配信6 パネルディスカッション ‘Emancipatory Movements: A Regroup of Solidarities’ は配信を中止し、12/5(土)の双方向Q&A-6 ‘Emancipatory Movements: A Regroup of Solidarities’ にてディスカッションとQ&Aのライブ配信を行うこととなりました。ご了承ください。
20:00 (GMT+9) 配信開始
登壇者 : ドナ・ミランダ
言語:英語/日本語通訳付
配信時間:約30分(予定)
映像配信7 ポッドキャスト ‘TAGSUPIL (Suppression Season)’「TAGSUPIL(抑圧の季節)」は、予定を変更し、12/5(土)以降の公開を予定しております。ご迷惑をおかけしますが、ご了承くださいますようお願い申し上げます。
「テロリストのレッテル貼り(Red-tagging)」と弾圧の時代におけるアクティビズム。このポッドキャストでは、テロリストのレッテル貼りや、テロリストとアクティビズムを結びつけること、批判的思考、保障された自由の意味をテーマとした、アーティスト/活動家による座談会を行います。音楽、ヴィジュアルアート、演劇、エンターテインメント業界のアーティストや活動家を招き、市民社会やアーティスト/活動家が、激化する国家の弾圧に立ち向かい、フィリピンの平和と正義を実現するための課題を持って前へ突き進むためにはどうすれば良いかについて、意見を交換します。
※配信後は、12/7(月)24:00までYouTubeチャンネルにて常時ご覧いただけます。
20:00 (GMT+9) 配信開始
登壇者 : アルフィアン・サアット、ムハンマド・アベ、スー・ウェン・チー、神田青
モデレーター:ナビラ・B.M.・セッド(Arts Equator)
言語:英語/日本語通訳付
配信時間:約60分
この一年の大半を通して、私たちはそれぞれの生き方や世界の捉え方、アートの実践方法など根本的な変化に見舞われました。このパネルディスカッションでは、Arts Equatorのナビラ・B.M.・セッド(シンガポール、劇作家)をモデレーターに迎え、4都市から4名のアーティストが参加します。アルフィアン・サアット(シンガポール、劇作家)、ムハンマド・アベ(ジョグジャカルタ、俳優/リサーチャー)、神田青(那覇、俳優)、スー・ウェン・チー(桃園、ダンサー/振付家/メディアアーティスト)がそれぞれ、心身ともに健やかで生産的な状態を保ちながらどのように変化に対応してきたか、これまでの経験を共有します。彼らは「レジリエンス」という概念を、自らが(無意識的または意識的に)個人またはコミュニティの一員として、人生や芸術における戦略として実行してきたことであり、おそらくその手段でもあると考えています。
※是非、本プログラムに対する12/6の双方向Q&A-8 パネルディスカッション ‘Performing Resilience’ も合わせてご覧ください。
※配信後は、12/7(月)24:00までYouTubeチャンネルにて常時ご覧いただけます。
20:00-21:30 (GMT+9) ライブ配信
登壇者 : 野村政之、安和学治、当山彰一、アルフィアン・サアット
言語:英語・日本語/英語・日本語通訳付
『9人の迷える沖縄人』は、近代、大日本帝国に支配され、戦後、アメリカに占領統治を受けた沖縄の、自立・自治・独立の理想と現実をめぐる苦悩を描き出しています。この沖縄の在りようは、第二次世界大戦中に日本の支配を受けた国や地域が、戦後から現在まで向き合ってきた状況と共通性があるのではないでしょうか。3年前に沖縄をリサーチしたアルフィアン・サアット氏と、『9人の迷える沖縄人』の作家・安和学治氏、演出家・当山彰一氏、そしてキュレーターの野村政之の対話を通して、沖縄と東南アジアの近さを様々な角度から見つめます。
※zoomウェビナーでの配信となります。以下の「視聴登録」ボタンからご登録ください。
※双方向Q&A-2 「帝国、その後?─ 東南アジアと沖縄で共有されるべきこと」に視聴登録いただいた方には、映像配信2『9人の迷える沖縄人(うちなーんちゅ)~ 50 years since then ~』の12/1(火)〜12/3(木)限定無料配信の視聴URLをご案内します。ご覧のうえご参加ください。
※双方向Q&A-2では質問を募集しております。こちらのフォームからご記入ください。
18:00-20:00 (GMT+9) ライブ配信
登壇者 : リサ・イトウ、 Arianne Carandang, Karlo Mongaya, Tina Ponce and Chrissy Ustariz
言語:英語/日本語通訳付
世界的大流行と政治的抑圧の間をどうやって移動しながら解放運動についての会話を続けるか?
このディスカッションは、2020年1月23日にロハスシティで開催されたJejak-旅 Tabi Exchangeでの「Theater, Politics and Civil Movement in the Philippines: Session 1: Theatre with A Cause」の一環として、フィリピンの演劇や社会運動について掘り下げたものです。このエクスチェンジは、1月30日にフィリピンで最初のコロナウイルスの症例が報告される少し前に、そして3月12日にフィリピンがロックダウンされる前に終了しました。
ロハスシティでのエクスチェンジに関わった団体と、新型コロナウイルスの大流行や政治的抑圧などの状況下で続くフィリピンでの文化活動に携わっている団体をパネリストとして招待し、共有・議論を行います。
視聴者の皆さんと一緒に双方向でQ&Aや意見交換などの議論の場を開きます。ぜひご参加ください。
※zoomウェビナーでの配信となります。以下の「視聴登録」ボタンからご登録ください。
※双方向Q&A-6では質問を募集しております。こちらのフォームからご記入ください。
18:00-19:30 (GMT+9) ライブ配信
登壇者 : アルフィアン・サアット、ムハンマド・アベ、スー・ウェン・チー、神田青
モデレーター : ナビラ・B.M.・セッド(Arts Equator)
言語:英語/日本語通訳付
映像配信8 ‘Performing Resilience’の登壇者をお迎えして、視聴者の皆さんと一緒に双方向でQ&Aや意見交換などの議論の場を開きます。ぜひご参加ください。
※zoomウェビナーでの配信となります。以下の「視聴登録」ボタンからご登録ください。
※映像配信8 ‘Performing Resilience’をご覧のうえご参加ください。
※双方向Q&A-8では質問を募集しております。こちらのフォームからご記入ください。
19:30-21:00 (GMT+9) ライブ配信
登壇者 : マーク・テ, 神里雄大
言語:英語/日本語通訳付
映像配信5 ‘Criss-crossing the Terrain: From Okinawa to Chiang Mai and Back’の登壇者をお迎えして、視聴者の皆さんと一緒に双方向でQ&Aや意見交換などの議論の場を開きます。ぜひご参加ください。
※zoomウェビナーでの配信となります。以下の「視聴登録」ボタンからご登録ください。
※映像配信5 ‘Criss-crossing the Terrain: From Okinawa to Chiang Mai and Back’をご覧のうえご参加ください。
※双方向Q&A-5では質問を募集しております。こちらのフォームからご記入ください。
インドネシア・ジャカルタ生まれ。インディペンデントのダンス研究者/キュレーターとして活動。理論と実践をつなぐラディカルな戦略を探求する。言説活動としての振付の史学史、および人間の身体/性質の理解をもたらす折衷的知識に特に関心を持つ。 アジア、欧州、米国で様々な芸術交流プロジェクト、フォーラムに参加し、研究フェローシップを実施し、ブリティッシュ・チェヴェニング賞、アジアフェローズ奨学金、アジア文化評議会、そして最近ではUS-ASEANフルブライト客員研究員フェローシップを受賞。英国ローハンプトン大学でダンスの博士号を取得し、近年ジョグジャカルタに拠点を移動。振付の概念を拡張するための協働プラットフォーム「LINGKARAN | koreografi」を立ち上げている。
1979年東京生まれ。日本大学芸術学部在籍中より舞台芸術に関わる。現代演劇、コンテンポラリーダンスのアーティストやカンパニーの国内外の活動のプロデュース、サイトスペシフィックなフェスティバルや、領域横断的な人材育成事業などを手掛ける。ST横浜のプログラムディレクター(2004〜2008年)を経て、2006年、株式会社プリコグを立ち上げ、2008年より同社代表取締役。チェルフィッチュ・岡田利規、ニブロール・矢内原美邦、等の国内外の活動をプロデュース。海外ツアーや国際共同製作のプロデュース実績は30カ国70都市におよぶ。2009年NPO 法人ドリフターズ・インターナショナルを設立。舞台制作者オープンネットワークON-PAM 発起人・理事。2011年より日本大学芸術学部非常勤講師。これまで、国際交流基金アジアセンター、ブリティッシュ・カウンシル、KAAT 神奈川芸術劇場、東京都や、大分県・国東市および豊後高田市などとの協働実績を持つ。
2019年は、日本財団主催の障害・性・世代・⾔語・国籍などを超えることを目指す「True Colors Festival – 超ダイバーシティ芸術祭 – 」の運営事務局を担うなど、活動の幅を広げている。
演劇制作者/ドラマトゥルク。1978年生、長野県出身。2007年から劇団青年団・こまばアゴラ劇場制作部に入る。並行して若手演出家の公演にドラマトゥルクなど様々な形で関わる。2014年に沖縄に移住、(公財)沖縄県文化振興会チーフプログラムオフィサーとして、那覇市の小劇場「アトリエ銘苅ベース」の開設を支援し、その後、民間小劇場運営者による「全国小劇場ネットワーク会議」を立ち上げる。2018年10月に長野に拠点を移し、現在、長野県県民文化部文化政策課文化振興コーディネーター、舞台芸術制作者オープンネットワーク(ON-PAM)理事、全国小劇場ネットワーク代表。ドラマトゥルクとしての近作に、市原佐都子/Q『バッコスの信女ーホルスタインの雌』(あいちトリエンナーレ2019)、山城知佳子『あなたをくぐり抜けて』(KYOTO EXPERIMENT 2018)、神里雄大/岡崎藝術座『バルパライソの長い坂をくだる話』(KYOTO EXPERIMENT 2017)などがある。
1969年沖縄生まれ沖縄育ちの純粋なる沖縄人。2011年の劇艶おとな団結成から演劇の世界を知る。おとな団では劇作を担当し、これまで沖縄にこだわった数多くの作品を創作。演者としては、沖縄口(うちなーぐち)を得意とし年配役(男女問わず)を多くこなしている。
2015年に「(一社)おきなわ芸術文化の箱」設立、大工であった経験を生かして、2017年に小劇場「アトリエ銘苅ベース」をセルフビルドで開設した。
1966年東京生まれ、沖縄育ち。俳優。1986年TVドラマデビュー、1988年舞台に活動の場を移し、数多くの作品で日本全国を巡演。2004年沖縄に活動拠点を移す。2011年「劇艶おとな団」旗揚げ。2015年「(一社)おきなわ芸術文化の箱」設立、2017年「アトリエ銘苅ベース」開設。劇艶おとな団では演出を担当し、沖縄だから作れる作品を県内外に発信。おきなわ芸術文化の箱および銘苅ベースにおいて、沖縄県内の団体に加え、県外カンパニーのツアー公演を受け入れ、文化人の交流にも貢献。人材育成活動として、スタッフワーク講座や高等学校演劇部の合宿なども行っている。
クアラルンプールを拠点とする演出家、研究者、キュレーター。さまざまな共同プロジェクトを通して、歴史や記憶、カウンターマッピング、都市の文脈といったテーマを扱っており、その作品はドキュメンタリー的または思弁的な形式をとることが多い。主にパフォーマンスを活動の中心としているが、展覧会や教育、社会活動、執筆、キュレーションなども行う。最近では、MAIIAM現代美術館(チェンマイ、2020)、サリハラ(ジャカルタ、2019)、東京芸術劇場(2019)、YCAM(山口情報芸術センター)(2019)、TPAM(国際舞台芸術ミーティング in 横浜)(2019)、BIPAM(バンコク国際舞台芸術ミーティング)(2018)、 OzAsia Festival(アデレード、2018)、 Fast Forward Festival(アテネ、2018)、 国立現代美術館(ソウル、2018)、 SPIELART Festival(ミュンヘン、2017)、Haus de Kulturen der Welt(ベルリン、2017)、バンコク・アート&カルチャー・センター(2017)等で作品を発表。ロンドン大学ゴールドスミス校で芸術政治学修士課程修了。領域を横断するマレーシアのアーティストやアクティビスト、プロデューサーからなるコレクティヴ、ファイブ・アーツ・センター(1984年設立)のコーディネーターでありメンバー。
1982年、ペルー共和国リマ市生まれ。作家、舞台演出家。
2006年「しっぽをつかまれた欲望」(作:パブロ=ピカソ)で利賀演出家コンクール最優秀演出家賞受賞。
2018年「バルパライソの長い坂をくだる話」で第62回岸田國士戯曲賞を受賞。
各地を訪問し採集したエピソードを元に、移動し越境する人々をテーマにした作品を発表している。
近年は文芸誌「新潮」に戯曲が掲載され、ソウル、香港、台北、ニューヨーク、ロンドンなどで翻訳戯曲が上演(リーディングを含む)されるなど、その作家性に注目を集めている。
『亡命球児』(「新潮」2013年6月号掲載)によって、小説家としてもデビュー。
2016年10月より、文化庁新進芸術家海外研修制度研修員としてアルゼンチン・ブエノスアイレスに1年間滞在。
2011年度〜2016年度公益財団法人セゾン文化財団ジュニア・フェロー。
ワイルド・ライス座付き作家。2001年シンガポール国立芸術評議会よりヤングアーティスト賞(文学)を受賞。ライフ・シアター・アワードで最優秀脚本賞に計11回ノミネート。そのうち『Landmarks』(2005)、『Nadirah』 (2010)、『Kakak Kau Punya Laki(君の姉さんの旦那)』 (2014)、『Hotel』(マルシア・ヴァンダーストラーテンとの共作、2016)で同賞を受賞。マレーシアのボー・キャメロニアン・アーツ・アワードでは『The Secret Life of Nora』(2011)で最優秀脚本・作詞賞を、『Parah(負傷)』(2013)で最優秀脚本賞を受賞。作品はこれまでにシンガポール、クアラルンプール、東京、ストックホルム、コペンハーゲン、メルボルン、ベルリンで上演。
インドネシア中部ジャワ州生まれ。ジョグジャカルタを拠点とする俳優、リサーチャー。インドネシア・ドラマティック・リーディング・フェスティバル(IDRF)ディレクター。2019年ジョグジャカルタで開催された「アジア劇作家会議」にてキュレーターの一人を務める。アートのさまざまな分野で幅広く活動しており、2018年にジョグジャカルタで開催された「Jejak-旅 Tabi Exchange」でBagong KussudiardjoやWisnoe Wardhanaのアーカイブ調査・展示、Pekan Teater Nasional Indonesia(Indonesia National Theater Festival)(2018)でリサーチ・執筆、2018年アジアン・ドラマトゥルク・ネットワーク(ADN)でオブザーバーを務め、書籍『Indonesian New Plays』(Aurora Metro Books、2019)内ではインドネシア演劇のキュレーションを行なうなど多くのプロジェクトに取り組む。
振付家、ニュー・メディアを扱うアーティスト。2005年に台湾で、アーティスト集団YiLabを創設。集団の掲げるモットーは 「一つの作品の中には、ただ一つのメディアが存在するのではない。類似しつつも互いにぶつかり合う、複数のコンセプトが共存しているのだ。制作に携わるアーティストは皆、それぞれの芸術的な射程から個別の視点を提示し、その作品のテーマがどのような意味を持つかを探求することのできる、自立した存在である」。スーは、ニュー・メディアと舞台芸術それぞれのコンセプトや様式を組み合わせることで、ニュー・メディアの観点から舞台芸術の可能性を再検討し、デジタルテクノロジーの登場がコンテンポラリーアートにもたらした議論や省察をさらに拡張しようと試みている。過去に、台湾の国家戯劇院、CERNのアートプログラムにてレジデンスアーティストとして滞在し、現在はEMPAC(レンセラー工科大学実験的メディアと舞台芸術センター)でリサーチアーティストをつとめる。第9回台新芸術賞において審査員特別賞を受賞。2017年の世界舞台デザイン賞でオルタナティブデザイン金賞を受賞。
www.suwenchi.com
俳優。1988年4月23日生まれ、沖縄県出身。A型。
2012年~2014年の2年間ラオス民主主義国にてこどもミュージカルの舞台の創作に従事。
2015年わが街の小劇場にて舞台『オセロー』主演舞台『死角の箱』、『どん底』、一人芝居『時の崖』など出演を重ねる。映像作品では2016年ヒーロードラマ『エイカーズグランドマスター』音次郎・ヘラー役に抜擢。
以降、映画『クジラの島の忘れもの』琉球歴史ドラマ『尚円王』はじめ、TVCMなど多数出演。2019年よりタイでの活動も開始し、英語、ラオス語を生かし活動範囲を広げる。演劇ユニットUsundayとして『ギ兄弟3on3』でBangkok Theater Festival2019、international awerd受賞。詩と映像のコンサートステージ『清ら地球の詩』、『やーすがい』、『どぅちぃむにぃ』のプロデュースも手掛ける。
作家、キュレーター。フィリピン大学芸術学部理論学科教授。現在はThe Concerned Artists of the Philippines (CAP)の事務局長、1983年に設立された進歩的な芸術家や文化人の団体・ The Young Critics Circle (YCC) のフィルムデスクのメンバー。2015年から2017年まで、国際交流基金の東南アジア全域を対象とした美術プロジェクト「Condition Report」のフェローを務めた。
振付家。フィリピンを拠点とする。フィリピン大学で人類学を学び、その後フィリピンとヨーロッパで、コンテンポラリーダンスの専門的訓練を受ける。現在は、振付、公衆衛生、政策制定といった枠組みが交わる領域で活動し、ダンスという制度や身体自体に批判的に向き合うことで、振付という概念を拡張するような作品を創作している。また、公衆衛生やリプロダクティブ・ヘルスの向上を掲げる国際的なNGOで開発業務にあたり、コミュニケーションやアドボカシーの支援を行っている。
カルロ・ミカイル・I・モンガヤは、フィリピン大学ディリマン校文学部フィリピン文学科(ケソン市)の講師。フィリピン学の修士課程で、1980年代初頭の反マルコス独裁闘争最盛期における革命的ジャーナリズムの実践に関する研究を行う。